ダメ、絶対!ご祝儀袋のNG集

薄墨はNG

筆ペンを使っても薄墨では不合格、マナー違反になるので要注意です。

あんまり使ったことはないけどちゃんと筆ペンでご祝儀袋に書いたよ、これで大丈夫 だろうと安心してはいけません。 また知人に「のし袋にボールペンは使用不可だよ、筆文字で書かないとね」と アドバイスをして「分かった、家にある筆ペンを使うよ」と返事をされても完璧に マナーに叶うご祝儀袋になっているとは限らず油断できません。 筆ペンには薄墨タイプの物もあり、これはおめでたい場合に使ってはいけないと されているからで、ご祝儀袋にも使用厳禁のアイテムです。 色の薄い薄墨は涙を連想させ、「涙がポタリと零れて墨が薄くなってしまった」と 解釈されるため香典袋向けなのです。 そのことを知らないと家にあった筆ペンを何も考えずにご祝儀袋にも使ってしまう ので、ただ「筆ペンならオッケー」と把握しているだけの人がやってしまいがちな マナー違反として注意しなければなりません。 知らなければそれが薄墨かどうかにも気付かず、上手に書けるかどうかに気が向いて 全く意識しないままご祝儀袋を完成させてしまいますが、わりと重度のNG行為 なのでうっかり屋さんの友人が結婚式場に行く噂を耳にしたら、どんな筆記用具を 使うか目を光らせてあげましょう。 鉛筆やボールペンよりは薄墨の方がいいと思っている人はいないと思いますが、 筆文字のほうが良さそうだし薄いだけなら鉛筆よりはいいだろう、そう考えている 人も少なからずいるかもしれません。 たしかに薄墨でも筆跡や書体は筆ペンと変わらないのでボールペンよりも立派に 見えるのですが、マナーとしては鉛筆よりも下になります。 鉛筆を使った場合は「ちょっと礼儀不足かな」「若いからマナーを知らないのかな」 と判断されるだけで面と向かって文句を言われるほどではありません。 でも薄墨だと、「なんでおめでたい結婚式にお葬式用のルールを採用してるんだ」 「祝ってくれるつもりがないのかな、嫌がらせと受け取るよ」と新郎新婦側を 怒らせてしまうことにもなるのです。 マナー違反を通り越してルール違反と言うべきNG行為です。 ですのでご祝儀袋に書く前に古新聞でも使って試し書きをし文字の色が薄くないか、 無礼にならない濃さの文字色か確認してから本番にとりかかりましょう。 また薄墨ほどではないけれどもやってはいけないことに、手書きではなく毛筆 っぽく印刷するというのもあります。 年賀状はそれでも通用しますがご祝儀袋ではやってはいけません。 上手に筆文字で書けない人がこの考えを実行しようとするようですが、手書きで 心を込めたほうが印刷よりも受け取る側は数千倍喜びます。 字が下手だからと高品質のプリンターで印刷しても、そんな感情のこもっていない ご祝儀袋では新郎新婦も温かい気持ちになれません。 たとえ下手でも手書きに勝るものはないので、丁寧に真心を注入しながらゆっくり でもいいので前を見て手書きで仕上げましょう。 しかし年賀状も昔は印刷しないで一枚一枚手書きで、というのがマナーとされていた 時代もあったので、何年か先の近い将来にはのし袋もプリントで済ませる時代が やってくるかもしれません。 その可能性は否定できませんが今の時点ではまだそういう風潮にはなっておらず、 どこの地方の結婚式でも手書きであるべきとされてます。 そのうち東京や名古屋、大阪あたりからプリントしたのし袋が広がっていくかも しれないですが、今年や来年の結婚式ではまだそのような流れにはなりそうも ありませんので、手書きで濃い文字をしっかりと書きましょう。 時代によりマナーは常識は変化しますが、先取りしすぎはいけません。