ダメ、絶対!ご祝儀袋のNG集

名前のNG

ご祝儀袋には自分の名前も書きますが、これにもルールはあります。

誇らしい気持ちで自分の氏名を大きく書きたがる目立ちたがり屋には酷な話ですが、 のし袋の表書きの下部に記入する自分の名前は、あまり大きいとマナー違反だと 後ろ指をさされることになります。 こちらは脇役で主役は受け取る側、新郎新婦だということを考えればわかりますが、 自分の名前なんかはあまり強く主張してはいけない部分なのです。 相手の名前よりも大きく書くのはもってのほかで、もっと控え目になりましょう。 この時ばかりは自分を中心に地球は回っているのではない、今日の中心は新郎新婦 だと、そう謙虚な気持ちで祝福してあげる意思をご祝儀袋に表現するのがマナーです。 自分の方が年上だし、とか先輩後輩は無関係で、結婚式場での立場は誰の目にも 明らかなように新郎新婦が一番天辺に位置します。 当日集まった多くの人の中心にいるのがその御二方ですから、のし袋でもその名前 の方が脇役のあなたよりも立派に書かれるのは当然なのです。 贈り主の名前は判別できれば充分、謙虚であるべきと心得ましょう。 読みにくいほど小さな文字サイズはいけませんが、相手の名前よりも一回りほど 小さくするつもりで筆を進めれば大丈夫かと思われます。 書かないという選択肢はないので、あまり主張しないようサイズに配慮して全体の バランスを崩さぬように神経を尖らせて自分の名前を書きましょう。 一筆入魂!と気合を入れなくてもよく、逆に背景に溶け込ませるようにひっそりと そこにある、そんな感じが望ましいです。 このことはご祝儀袋以外にも共通しているので、考え方を覚えておけば葬儀でも 応用して考えてどのように自分の名前を書くのかがすぐにわかるようになります。 お葬式では相手を持ち上げて自分は後ろに控える、というのも表現としてはやや おかしいですが、各々の立場を考慮すれば自ずと正解に導かれるでしょう。 のし袋に地味に自分の名前を書いたから中袋には書かなくてもいいや、と住所も 名前も未記入にする人がいますが、これはあまりよくありません。 明らかにNG、マナー違反とは言いませんが、いい行動ではないのです。 こちらの住所はアドレス帳に入ってるはずだしのし袋に名前を書いておいたから 困ることはないだろう、それは受け取ったことのない者の発想です。 中袋に記入欄があることにはちゃんとした意味があり、おまけやついでで余白に 無駄な記入欄を設けているのではありません。 中袋は式が終わった後に御礼をする相手の、管理リストとしても活用されるのです。 そんなリストはパソコンのエクセルで作成すればいいじゃん、といいたそうな顔 をする人もいますが、みんながパソコンを持っているわけではないのです。 パソコンを持っていてもワードしか使ったことがなくエクセルはチンプンカンプン という人、動画を見たりネットサーフィンをすることにしか使用していない人、 マインスイーパーしか入ってない人だっているし、都合というのがあるのです。 なのでアナログ式の中袋での管理をする方もけっこういるのです。 それを見て礼状を書いたりするので、名前と住所、郵便番号も残らず書きましょう。 名前があれば充分ではなく、また住所はあっても郵便番号が無しでは不十分で、 ご祝儀袋の中袋だけで葉書を出せるようになっていなければ不合格なのです。 もし郵便番号が抜けていたら新郎か新婦が調べて書き足す作業をすることになり、 負担と手間をかけさせてしまいます。 何も書かないよりはましですが不足していることは否めません。 この中袋に関する事柄はマナーというよりも気配りで、空白だからあの人は大人気な いな、とは言われませんが相手の事を思いやる気持ちがああればひとつ残らず記入 することが正しいと思われます。 調べればわかるから省略してもいい、ではなくその調べる手間をなくしてあげる、 消滅してあげるのが優しさだと気付いてください。 そして記入欄の立場も考えてあげましょう。